基礎情報
慰安婦制度は、1917-8年のシベリア出兵で日本兵による強姦が多発して問題になったのをうけて、1931年満州事変の年に、海軍が上海で、翌年陸軍が慰安所を中国戦線に設置した。慰安婦は国内、朝鮮、中国、台湾から派遣されたが、現地「調達」されたケースが多数ある。
1942年以降は最前線を除いたほぼすべての占領地と国内に設置された。現地「調達」されたなかには、東南アジア太平洋地域の女性。オランダ人、オーストラリア人らがいた。
慰安婦に関する資料の多くが破棄され、統計資料などがない。証言から実情をまとめた。
慰安婦の徴集は、植民地では業者が行い憲兵や警察が支援することが多く、占領地では軍が直接徴集した。だまし、さぎ、経済的拘束、拉致、誘拐などが横行した。
慰安婦の徴集は軍による強姦や虐殺とセットになっている例が多い。
軍の他、内務省、総督府、警察などが関与。とくにエリート軍人が指揮にあたっている。慰安所の形態には、1)軍直営、2)民間の慰安所を軍属専用にする、3)民間の慰安所を軍属優先にする、の3パターンがあったらしい。慰安所は軍の監視・管理下にあった。大きな屋敷、学校、寺院などが接収され、慰安所にされた。設備、衛生環境はよくない。軍人、兵士のマナーも最悪だった。
長時間労働、強制使役、未成年の使役、性交強要、暴行、賃金未払い、性病感染、監禁などが日常的であり、慰安婦の保護規定はなく、軍法もなかった。
支払いの多くは軍票で敗戦と同時に無価値になる。慰安婦の中には日本敗戦後、帰還させずに放置され、異邦で暮らすことを余儀なくされた人もいる。
当時日本が批准していた国際条約や国際協定から見て、従軍慰安婦は条約と協定に違反する行為と制度だった。そのために敗戦後、オランダ人慰安婦の事件で戦犯裁判が開かれている。首謀の軍人と民間人に実刑(一人死刑)がでた。
国内では敗戦後、占領軍のために慰安所を官が率先して作った。この施設は占領軍の指示で1946年初頭に廃止になる。
<参考サイト>
「慰安婦」問題を知ろう
http://wam-peace.org/ianfumondai/
157.「従軍慰安婦問題」決着ーー泥さんが、右派のウソを元から断つ
http://www.shirakaba.gr.jp/home/tayori/k_tayori157.htm
外務省:慰安婦問題に対する日本政府のこれまでの施策 2014年10月14日
「日本政府は、慰安婦問題に関して、平成3年(1991年)12月以降に調査を行い、平成4年(1992年)7月、平成5年(1993年)8月の2度にわたり調査結果を発表、資料を公表し、内閣官房において閲覧に供している。また、平成5年(1993年)の調査結果発表の際に表明した河野洋平官房長官談話において、この問題は当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であるとして、心からのお詫びと反省の気持ちを表明し、以後、日本政府は機会あるごとに元慰安婦の方々に対し、心からお詫びと反省の気持ちを表明してきた。」
軍の関与はなかった?
第71代総理大臣の中曽根康弘が慰安所設置に関与した手記を残している。当時、海軍主計大尉だった。
防衛省が保管している中曽根康弘が従軍慰安所をつくったことを証明する文書。
「主計長の取計で土人女を集め慰安所を開設気持の緩和に非常に効果ありたり」
強制連行はなかった?
最初に韓国人慰安婦の「強制連行」と書いたのは産経新聞。1991年12月7日記事。
「韓国人慰安婦を強制連行」と書いたのは朝日でなく産経新聞だった! 植村記者に論破され阿比留記者が赤っ恥
2019/12/5
慰安婦「兵70人に1人」と記述 外務省文書、軍関与を補強
「旧日本軍の従軍慰安婦問題を巡り、関連する公文書の収集を続ける内閣官房が2017、18年度、新たに計23件を集めたことが6日、分かった。うち、在中国の日本領事館の報告書には「陸軍側は兵員70名に対し1名位の酌婦を要する意向」「軍用車に便乗南下したる特殊婦女」などの記述があった。「酌婦・特殊婦女」は別の報告書内で「娼妓と同様」「醜業を強いられ」と説明され、慰安婦を指している。専門家は「軍と外務省が国家ぐるみで慰安婦を送り込んでいたことがはっきり分かる」と指摘する。/ 1993年の河野洋平官房長官談話が認定した「軍の関与」を補強する資料と位置付けられそうだ。」
朝日新聞の捏造?
韓国慰安婦に関する吉田清治証言に対して疑義があり、過去の記事を検証した吉田の証言を虚偽と認定し記事を撤回した。
朝日新聞の見解 2014年8月5日
報道と人権委員会(PRC)
「吉田調書」をめぐる報道について、朝日新聞社の第三者機関「報道と人権委員会」(PRC)に9月11日、検証を申し立てました。同委員会は11月12日、見解をまとめました。
「福島原発事故・吉田調書」報道に関する見解
http://www.asahi.com/shimbun/3rd/prc20141112.pdf
元朝日新聞記者の「慰安婦」報道を捏造とした櫻井よしこ氏が誤りを認める
「産経新聞は4日付朝刊で、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が2014年3月3日付で寄稿したコラム「美しき勁(つよ)き国へ 真実ゆがめる朝日報道」に誤りがあったとして訂正記事を載せた。櫻井氏は、元朝日新聞記者の植村隆・韓国カトリック大客員教授が起こした民事訴訟の中で誤りを認め、訂正を約束していた。」
櫻井よしこ氏の訂正記事(2018.6.4)
https://www.sankei.com/world/news/180604/wor1806040015-n4.html
「38行。訂正としては異例の長さだった。『産経新聞』は6月4日付で、ジャーナリスト、櫻井よしこ氏のコラムにおける記述の誤りを認め訂正した。元『朝日新聞』記者で韓国カトリック大学客員教授の植村隆氏の要求に応じた。」
『朝日』元記者・植村隆裁判で西岡力氏が自らの「捏造」認める(2018.9.26)
「西岡氏は、植村氏の記事に対し、『週刊文春』2014年2月6日号で「名乗り出た女性は親に身売りされて慰安婦になったと訴状に書き、韓国紙の取材にもそう答えている。捏造記事と言っても過言ではありません」とコメントした。/ しかし、尋問で「そう訴状に書いてあるのか」と問われると、「記憶違いだった」と間違いを認めた。金さんの記者会見を報じた韓国『ハンギョレ』新聞の記事を著作で引用した際、「私は40円で売られて、キーセンの修業を何年かして、その後、日本の軍隊のあるところに行きました」という、元の記事にない文章を書き加えていることを指摘されると、「間違いです」と小声で認めた。/ 西岡氏はまた、元「慰安婦」の証言集は読んでおりながら、「挺身隊」名目で「慰安婦」にさせられた韓国人女性の証言は「覚えていない」とし、自らの主張と異なる最新の調査・研究結果も読んでいないと答えた。」
従軍慰安婦は捏造?
多数の資料が収集されています。
吉見義明編「従軍慰安婦資料集」(大槻書店)1992年
http://www.otsukishoten.co.jp/book/b51744.html
鈴木裕子編「日本軍「慰安婦」関係資料集成」(明石書店)2006年
http://www.akashi.co.jp/book/b65421.html
金英達編「朝鮮人従軍慰安婦・女子挺身隊資料集」神戸学生青年センター 1992年
http://ksyc.jp/publish/jugunianfujoshiteisintai/
今村真人「極秘公文書と慰安婦強制連行」(三一書房)2017年
https://31shobo.com/2017/11/18002/
慰安婦の募集と慰安所の運営が軍主導であったことを当時の警察資料をもとに論証する非常にわかりやすい論文(2000年)。
慰安婦は高給だった?
「【反論】事実無根。ソースとされる資料は史料批判に耐えられないものばかり。」
https://twitter.com/1Qj8kdKMqjaGJU3/status/1036479635666554880
ネットで読める資料サイト
従軍慰安婦資料集
http://www.geocities.jp/forever_omegatribe/ianfu.html
15年戦争資料 @wiki 『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』
https://www16.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/482.html
台湾籍日本軍「慰安婦」関連サイト
http://web.thu.edu.tw/mike/www/right/ianfu-link.html
政府調査で見つかった「慰安婦」問題関連資料
http://www.awf.or.jp/pdf/0051_1.pdf
http://www.awf.or.jp/pdf/0051_2.pdf
http://www.awf.or.jp/pdf/0051_3.pdf
http://www.awf.or.jp/pdf/0051_4.pdf
http://www.awf.or.jp/pdf/0051_5.pdf
「慰安婦」問題を知ろう | アクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館(wam)
「慰安婦の強制連行」を否定する歴史学者は、殆どいない
http://rekiken.jp/appeals/appeal20150525.html
第二次世界大戦後、連合国軍占領下の日本政府によって作られた慰安所
RAAの話題をドヤ顔で持ち出す人は「従軍慰安婦」の基本書すら読んでない - 誰かの妄想・はてなブログ版