【2022/3/11】(金) 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 有田芳生議員の質疑聞き取り

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※ 以下はgoogleドキュメントの音声入力による聞き取りを編集したものです。発言を正確に文章にしたものではありません。

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有田芳生議員
2017年に北朝鮮ICBM大陸間弾道ミサイルを発射したり、6度目の核実験を行ったことによって、北朝鮮アメリカの間が一触即発の危機を迎えました。しかし、その翌年にピョンチャンオリンピックを通じて、南北の融和が始まり、結果的に今の政権と北朝鮮が三回会談を行ないました。で、その前提として、トランプ政権も変化をきたして、金正恩総書記と二回の首脳会談行いました。でやはり韓国の動きっていうのは非常に、大きな影響を与えると思うんですよね。で、そこで今回ユン政権が誕生しました。2月24日に政権公約を陣営を出しております。もし選挙に勝てば、南北関係どうするのかというようなことも書かれているはずです。そこの内容の紹介と評価について、外務省にまずお聞きをいたします。
外務省船越、アジア大洋州局長
お答え申し上げます。今、委員から御指摘頂きました。ユン・ソギョルによる韓国次期大統領の公約集については承知をしております。北朝鮮の完全な非核化、南北関係の正常化、共同繁栄、人権状況の推進等についての項目のもと、様々な政策的なオプションが記されているものと、承知しております。その中には、統一に関する内容も含まれているところでございます。ユン・ソギョル韓国次期大統領が南北関係について実際どのような政策を取って行かれるか、またそれが、南北関係にどのような影響を与えるかについて、政府の立場から予断してお答えすることは適切ではございませんので、お答えを控えさせていただきたいと考えますが、当然、韓国の北朝鮮政策というのは極めて重要な意味をもつものだと考えております。北朝鮮への対応に当たりましては、日韓日米韓の連携は極めて重要だと考えておりまして、けさ岸田総理がユン・ソギョル次期大統領と電話会談を行ない北朝鮮への対応につきまして、緊密に連携していくことで一致したところでございます。北朝鮮への対応に当たりまして、ユン次期大統領をはじめ韓国の新政権と緊密に連携をして行きたいと考えております。

有田芳生議員
外務省の今では出身者になりますけれども、金丸訪朝、それから2002年9月の小泉訪朝、そして次の2004年の小泉さんの二回目の訪朝。その先遣隊の副責任者、そして最後は責任者を務めた外務省の当時、山本英樹さんという方が昨日、北朝鮮外交回顧録という新書を出されました。で、そこの評価です、韓国に保守政権ができた場合は、これまでの韓国の歴史から見ても、南北関係っていうのは進まないんだと言う評価をされているんです。しかもアメリカトランプ政権からバイデン政権になって、下から積み上げる交渉をやるということで、いろんなことをやってるんだけど、北朝鮮側が反応してこない。山本さんの評価はそういう状況にあって、北朝鮮側が日本に接近してくる可能性があると評価されている。非常に優れた新書なんだけれども、私はそうは思ってないんです。今の日朝関係は非常に厳しい状況に未だあると判断しておりますので、後ほど詳しく議論ができればと思います。まずそういうことを前提にしながら、単純なことからお聞きをしたいと思います。先日、この場所で松野拉致問題担当大臣の所信をお聞きしておりまして、あれ?と思ったことがあるんです。それは何かというと一番最後に近い部分ですけれども、啓発活動と並行して。拉致被害者北朝鮮の人々に向けてのラジオ放送も実施しております。私、ずっと本当にこんなラジオ放送をやってたって拉致被害者北朝鮮で聞くことできるんだろうかと思ってたんです。でも聞いてたんですね。例えば、帰国された地村保志さんは政府への聞き取りの文書の中で、やっぱりラジオをひっそり聞いてたっていう。非常に意味あることだと思うんです。ですから、これからも続けていただきたいと思いますけれども、その次に、「一層の拡充強化を図りたいと思います」の後に「同時にあらゆる事態への対応にも万全を期してまいります」とある。今回初めて入ったのかなと思ったら前回もありました。調べてみたら、このあらゆる事態への対応、ラジオ放送で。どういう意味なんでしょうか?
野国務大臣
お答えをさせていただきます。あらゆる事態とはまあ北朝鮮にいかなる事態が生じても、所要の対応を行ってまいると言う趣旨でございますが、個別具体の事態に関しましては、家庭の話でもあり、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

有田芳生議員
だからその個別具体を想定されて、あらゆる事態なわけでしょう。それを想定されているわけでしょ?例えばどういう事態なんですか?
野国務大臣
先ほど答弁をさせていただいたとうりでございますけれども、個別の個別具体の事態に関しましては、仮定の話でもあり、お答えは差し控えさせていただきたいと言うことでございます。

有田芳生議員
要するに内乱であるとか、崩壊した時に拉致被害者に向けてどういうラジオ放送するかということでしょう。
野国務大臣
繰り返しで大変恐縮でございますけれども、個別の具体的な事態に関しては、仮定の話でもありますので、答えは差し控えさせていただきたいと思います。

有田芳生議員
にしても、あらゆる事態への対応を準備されているということですね。
野国務大臣
これも先ほど答弁をさせていただきましたけれども、北朝鮮にいかなる事態が生じても所要の対応を行ってまいるということでございます。

有田芳生議員
だから、あらゆるシュミレーションの中で国際情勢の変化を捉えて、北朝鮮の中に何かが起きた時に、そのあらゆる事態への対応してるわけだから、その場合のシュミレーションがあるわけですね。中身は聞いてません。
野国務大臣
先ほど答弁をさせていただいたところでありますけれども、北朝鮮にいかなる事態が生じても変化が生じてもですね。そこに対応を行っていくと言うことでございます。

有田芳生議員
ちょっと速記をを止めてください。 
野国務大臣
(再開後)この手の対応策を検討しているということでございます。

有田芳生議員
大臣の所信については北朝鮮がちゃんと見てますよ。だから、日本政府が今、北朝鮮に向かってどのような方針で対応しようとしているのかっていう非常に大事な問題だと思ったんです。繰り返しですから、シュミレーションを検討しているということを確認して、次に行きたいと思います。次に。外務大臣にお聞きをします。2002年の小泉訪朝の日朝平壌宣言、あるいは2017年のストックホルム合意、こんなものはもう破棄すべきだと、与党だけではなく、野党にもそういう意見の国会議員いらっしゃるんですね。政府はもう安倍政権も含めて日朝平壌宣言ストックホルム合意は維持すると言う見解をずっと続けていらっしゃいますけれども、なぜ政府は日朝平壌宣言ストックホルム合意を維持するんですか?中身は後でお聞きしますので。お願いします。
外務大臣
2002年の9月の日朝平壌宣言、これは日朝双方の首脳の議論の結果として、日朝関係の今後のあり方を記した両首脳により署名された文書であり、現在に至るまで北朝鮮側も否定しないわけでございます。2017年の5月のストックホルム合意については?拉致問題は解決済みとしていた北朝鮮との間で、それまで固く閉ざされていた交渉の扉を開き、北朝鮮拉致被害者を始めとする。日本人に関する全ての問題を解決する意思を表明させたと言う点で有意義であったと考えております。我が国としては引き続きストックホルム合意は有効であると考えております。我が国としては、日朝平壌宣言において確認された事項は誠実に実行されることが何より重要であると考えております。また、北朝鮮に対してストックホルム合意の履行を求めつつ、一日も早いすべての拉致被害者の帰国を実現すべく。あらゆる努力を傾注してまいります。

有田芳生議員
今、外務大臣日朝平壌宣言については北朝鮮側も廃棄するとは言ってないと言うご発言でしたけれども、でも先回りして、後の質問にも関わりますけれども、2017年のストックホルム合意については北朝鮮側はもう破棄してますよね?
外務省船越アジア大洋州局長
ストックホルム合意につきまして北朝鮮は一つは調査委員会の解体と言うことを表明しておりますのと、日本側が一方的に破棄を表明したという言い方をしておりますが、それが北朝鮮が対外的に言及しているストックホルム合意に対する評価と承知しております。

有田芳生議員
ちょっと違うんじゃないですか? ストックホルムはもう意味がないんだっていうような評論が労働新聞や朝鮮中央通信で何度も繰り返されてませんか?
船越アジア大洋州局長
ストックホルム合意につきまして、様々な評論があることは承知しております。まさに破棄を公言したしないというところにつきましては、北朝鮮につきましては、日本政府が合意の破棄を公言したというふうな談話を出していると承知しております。ただ、先ほど、大臣から御答弁致しましたように、日本政府としてはストックホルム合意というのは引き続き有効なものであると考えておるところでございます。

有田芳生議員
じゃあ具体的な所に入ります。外務大臣にお聞きをしますけれども、日朝平壌宣言というのは、これは当時の小泉政権のもとで日本側が準備をした起案したものなんですよ。で、それを北朝鮮側と調整する中で文言を変えたりしてきたわけで。日朝平壌宣言っていうのは、もう日本側の主張がいっぱい入っている貴重な内容だと私は判断しております。例えば、一項目目については拉致という表現は北朝鮮側が最後まで抵抗したわけですから入っておりませんけれども、一項目で日朝間に存在する諸問題ということで拉致問題っていうものを表現させた外務大臣に、お聞きしたいんですけど二項目目最初の植民地支配の問題は、これは村山談話を踏襲しているんですけれども、その次に経済問題が入っております。で、これまで北朝鮮から賠償であるとか保証であるとか償いであるということをずっと日朝間交渉で要求をしてきたんだけれども、この日朝平壌宣言にはそれが入ってない。入ってない上で日朝間の今後の経済協力について記入をしているわけですけれども、どこに特徴がありますか?
外務大臣
今お話がありましたように。日朝平壌宣言では日朝関係の今後のあり方、これを両首脳の議論の結果として記したものでございまして、例えば両首脳が日朝間の不幸な過去を清算し、懸案事項を解決する等することが、地域の平和と安定に、大きく寄与するという共通の認識これを確認しておるわけでございます。また、両首脳は日本国民の日本国民の生命と安全に関わる懸案問題については、北朝鮮側は日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後再び生じることがないように、この適切な措置をとることを確認したと言うことが書かれているということでございます。

有田芳生議員
二項目目の経済問題どうですかと言うことをお聞きしたんです。つまり、償いとか賠償とかではなくて、財産及び請求権を相互に放棄をして、国交正常化ができたならば、無償資金協力、低金利の長期借款供与及び国際機関を通じた人道主義的支援等の経済協力を実施しようと。つまりさっきも言いましたけれども、これまで日朝交渉の中で北朝鮮側が強烈に常に主張してきたことが消えて、この日朝平壌宣言については、日本側の主張が入っているという。それを確認したいということなんです。三項目目がこれも拉致という表現は入ってないんだけれども、拉致問題が入ってる。外務大臣にお聞きしたいんだけど、四項目目、これ実際に六者協議として結実するんですけれども、日朝平壌宣言の原案には六者協議という文字が入っていただけど、北朝鮮側は時期尚早だということでとったんだけれども、四項目目っていうのは、その後の日朝関係において、ものすごく重要な意味を果たしたと私は判断してるんですけれども、この四項目目の意義について、外務大臣、あるいは外務省お話しいただけますか?
船越アジア大洋州局長
委員ご指摘いただきましたように、まさにこの四項目目につきまして、あのうこの地域の関係、国家の関係が正常化されるにつけ、地域の信頼醸成を図るための枠組みを整備していくことが重要であるとの認識というのが書かれております。そうした観点からも日朝間もふくめて、それぞれの二国間関係についての協議が行われてきたというふうに承知をしております。また、さらに四項目目につきまして申し上げますと、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のために、関連するすべての国際合意の順守等も確認しているところでございまして。そういった点につきましては、ご指摘の通り意義があるものだと考えているところでございます。

有田芳生議員
だけど、日朝平壌宣言についてもストックホルム合意についても、例えば平壌宣言の文章の四項目目の最後、朝鮮民主主義人民共和国側は、この宣言の精神に従い、ミサイルの発射のモラトリアムを2003年以降もさらに延長して行く意向表明した。全く守ってないですよね。全くミサイル発射するのがずっと続いてるんだけど、なぜにこの平壌宣言を維持するんですか?
船越アジア大洋州局長
ご指摘いただきましたとおり、これまでの弾道ミサイルの発射と北朝鮮は日朝、平壌宣言に違反する行動を取ってきておると考えておりまして、その点、北朝鮮の核ミサイル開発は、日本地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できるものではないと考えておりますで、また拉致問題の解決の為には、北朝鮮ストックホルム合意におきまして表明した拉致被害者をはじめとする全ての日本人に関する包括的且つ全面的な調査を実施していないことは極めて遺憾でございます。我が国としては日朝平壌宣言において確認されました事項が誠実に実行されることが何よりも重要であると考えているところでございます。なお、またご指摘いただきました。一連の弾道ミサイルの発射につきましては、国連安保理の決議等にあります制裁を含め対応を行っているところと承知しております。

有田芳生議員
だからなんで、今に至るも破棄しないんですか?と聞いているんです。端的にお答えください。
船越アジア大洋州局長
繰り返して恐縮でございますが、日朝平壌宣言につきましては、日朝両首脳が署名をしたという非常に意味があるもので、また内容的にもまさに先生が先ほどご指摘いただきました様々な内容を含むものだと考えております。北朝鮮のミサイル発射というものは?断じて容認できるものではございませんし、また発射がある際に必ず北朝鮮に対して抗議を行うと、ともにこれまで日本政府といたしまして安保理決議の完全な履行、さらには日本政府の独自の制裁等を取ってきているところでございます。同時に岸田総理も言及されております通り。日本対北朝鮮との間の対話につきましては、条件を付けずに行っていくという立場も含めまして、そういった形の北朝鮮政策をとっているところでございます。いずれにせよ、政府といたしましては日朝平壌宣言において確認された事項が誠実に実行されることが何より重要であると考えているところでございます。

有田芳生議員
今思い出したんで正確な日付は言えませんけれども、北朝鮮がミサイルを発射したある時期は、日本向けの部隊が日本海に向けてミサイルを発射したこともあるんですよね。それはもう北朝鮮が明白にコメントしてるんです。そうすると拉致問題を最重要課題であることはいうまでもないんだけれども、核ミサイル問題が日本にとっては最重要課題じゃないんですか?いかがですか?
船越アジア大洋州局長
北朝鮮の核ミサイル開発は、日本をよく地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できるものではないと考えております。また、委員の御指摘頂きましたとおり、北朝鮮の核ミサイルの問題につきましては日本の安全保障にとって重大な脅威であると考えております。

有田芳生議員
同じ文章を読んでいただいても、申し訳ないんで、次にいきますけれども、私は日米安全にしてもストックホルム合意にしても北朝鮮全然守ってないじゃないかと、なんでそんなものを重視しなければならないんだという思いもありながらだけど、少なくとも日曜平壌宣言は両国の最高首脳部が。署名をしたものですから、そこをよりどころにして、現実に風穴を開けていくしかないと判断してるんです。それはなぜかと言うと、今、日本側が宣言も合意も破棄したとすれば、これは拉致問題の解決はもう永遠に遠のいてしまうと判断するから。上の合意なんだけれども。これは破棄するべきではなくて、やはり今でも出発点にしなければいけないというのは、私の忸怩たる思いの評価なんです。そこで北朝鮮の動きに関係して外務大臣にお聞きしますけれども、公式の日朝交渉っていうのはいつが最後になりました?
外務大臣
詳細につきましては、今後の交渉に影響を及ぼす恐れがあるため、お答えを差し控えますけれども、北朝鮮との間では2017年の日朝政府間協議以降、北京の大使館ルート等でですね。様々な手段を通じてやり取りを行ってきております。すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で行動してまいりたいと思っております。

有田芳生議員
ストックホルム合意で日本政府外務省の方々が2017年の10月にだからなんで行ったのが、公式協議の最後でしょ? だからもう8年経ってるわけですよ。大臣、今、北京の大使館ルートっておっしゃいました?安倍総理も何度も何度もそう言う表現を取りましたけれども、北京の大使館ルートっていうのは、北朝鮮が核を発射したり、核実験を行った時に抗議をするために抗議文をファックスで送る。そして送るという電話をかけて抗議のファックスを送るというようなことが中心であって、北京の大使館ルートと言って、みんななんか意味ありげに思うんだけれども、それしかやってないですよ。これ事実ですから、意味ありげに北京の大使館ルートでいろいろやってるっていうことは、ちょっと私の認識は違います。で、次に大事な問題をお聞きします。外務大臣、2002年9月17日の小泉純一郎当時の総理の訪朝はなぜ実現できたんでしょうか?
外務大臣
この2002年9月の小泉総理による訪朝に関しては、その年の1月にブッシュ大統領当時の一般教書演説で北朝鮮イラク、イランと共に悪の枢軸として名指しをする中で、北朝鮮の側から対話を求めてきたものでございます。まあ、当時の教訓といたしましては、まあ、圧力をかけつつ北朝鮮の側から対話を求めてくる状況を作ることによって、拉致・核ミサイルといった諸懸案の解決につながっていく対話が可能になったことであると言えるのではないかと考えております。

有田芳生議員
残念ながら違います。2001年の1月に。森政権の時に中川(●●?)さんがシンガポール北朝鮮側と秘密会議を行って、その時すでにその会談の提案があった。ブッシュ政権は、そこには関係ないんです。もちろん悪の枢軸問題っていうのは、小泉訪朝の背景として重要な問題としてありますけれども、北朝鮮側が首脳会談やろうと直接言ってきたのは、2002年の1月なんですよ。日本政府にお聞きしたいのは、ブッシュ政権悪の枢軸といった大きな背景はあるにしても、なぜ小泉訪朝が実現したんですか?という問いなんです。
外務大臣
先ほど申し上げたような背景、またこれを言うと、またお叱りをいただくかもしれませんが、北京の大使館ルートなどですね。様々な手段を通じてやり取りを行ったわけでございますが、これは詳細についてはお答えを差し控えたいというふうに思います。

有田芳生議員
北京の大使館ルートもういいです。外務省の努力があったわけですよ。これは森政権の時代から牧田さんの時代からいわゆるリュージョンといういわゆるミスターxとの交渉が始まっていて、森政権が崩壊をしたからその後、引き続き小泉政権になって、そして田中均当時のアジア大洋州局長が、小泉当時の総理に北朝鮮問題を取り上げたいんだと言う提案を一時間話しをされてで総理が極秘で動いてくれと言うことを言って、2001年の10月から中国の大連など東南アジアで水面下交渉を約一年間に25回ほど行った。田中さんは二週間に一回ほどJALを利用して秘密交渉をやるわけですよね。週末、土曜、日曜とで月曜日にはちゃんと外務省に出ていらっしゃる。でそのことを北朝鮮側に自分の関係を知らせるために、一年間で88回、新聞の党首動静欄に田中均さんの名前が出るわけですよ。それは間接的に北朝鮮側にあーやっぱりなんかやってるなと言う。そういう努力があって、さっきも言いましたけど。日常平壌宣言は日本側が作ったものですから。そういう外務省の努力があって、小泉訪朝が実現したんですよ、これは事実なんです。そういうのをお聞きしたかったんです。じゃ外務大臣一般論なんですけれども、林外務大臣にとって外交とは何ですか?
外務大臣
大変深遠な質問でございますけれども、まあ様々な定義があると言う風に考えます。えぇ、まぁ、国家間の関係において自国を取り巻く国際情勢の変化を冷静に把握し、まあその変化に対応しながら、日本の国益を守り、増進して行くことが重要と考えます。まあ、私が好きな中国の古典で言うとですね。敵を知り、己を知れば百戦危うから危うからずとちょっと言葉遣いが好戦でございますから、いろいろあろうかと思いますが、まあ、そういうことをしっかりとこの冷静に把握しながら。ということ、そして今申し上げました。国益でございますが、国益としては我が国自身の主権独立を維持し、領域を保全し、わが国国民の生命、身体、財産、この安全を確保すること、これが重要だというふうに考えております。

有田芳生議員
その敵を知りという、まさしくそのとうりだと思いますけれども、対北朝鮮外交においては、私たちは拉致問題をどうしても解決しなければならない。なんでここまで時間かかるんだろうと被害者家族の方も思っていらっしゃる。私たちもそう思っている。だから、その対北朝鮮の具体的な外交の特徴っていうのは何だとお考えですか?
外務大臣
我々といたしましては日朝平壌宣言に基づき、拉致・核ミサイルという諸懸案、これを包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を目指すと、この退社との対北朝鮮外交の基本方針のもとで対応を行っているわけでございます。まあ、その上で具体的。対応についてでございますが、、拉致核ミサイルといった諸懸案を包括的に解決するために何が最も効果的かと言う観点からふだんに検討してきており、これなかなか一概にお答えすること、これは困難だと思いますけれども、台湾一辺倒ではなく、圧力一辺倒でもないと。この姿勢、これは一貫しておると考えております。

有田芳生議員
拉致問題を解決しなければならない。だけど、それを前面に出すだけでは北朝鮮との交渉は進まないというのが、これまでの小泉政権以降の教訓だと思うんですよね。拉致がある核があるミサイルがあるで、北朝鮮側は日本からの経済協力を得たいわけだから、相手の立場に立った経済協力問題・日朝国交正常化っていうものをゴールとすれば、全体的な絵をどのように書いて、そこに拉致をどう位置づけるかという個々のバランスの問題だと思うんですよね。だからそこがうまく行ったから小泉訪朝は実現した。あえて言えば、小泉訪朝が実現する経過の中で圧力はないんです。ここは一年間を見れば、だから北朝鮮がのって来ただけど、大臣がさっきおっしゃったように、アメリカ側からすれば悪の枢軸と認定したわけだから、もう怖くてしょうがないわけですよ。だから日本と何とかしたいということで接近をしてきて。だからこれも先に言ってしまうと。いろんな評論する人がいるんだけれども、日朝関係が動く時には北朝鮮側からの接触があるんです。そこから動くんです。さっきの小泉訪朝の一年前の森政権のときの動きにしても、だからいろんな評価があるんだけれども、日本が独自に動かなきゃいけないんだけれどもだけど、北朝鮮が動かざるを得ないような条件を国際的に、そして日本独自にどうつくっていくかっていうのがポイントだと私は思っているんですで、そこで外務大臣、過去の清算というのは一体どういうことなんでしょうか?
外務大臣
この不幸な過去の清算ということでございますが、1945年の8月15日以前に生じた事由に基づくさまざまな事柄の処理を指すものと言うふうに認識をしております。

有田芳生議員
日朝平壌宣言の履行の最後に双方は在日朝鮮人の地位に関する問題、および文化財の問題については、国交正常化交渉において誠実に協議することとしたとで、この在日朝鮮人の地位に関する問題ってのは何ですか?さらには文化財の問題ってのは何ですか?お答えください。
船越アジア大洋州局長
お答え申し上げます。在日朝鮮人の地位に関する問題これにつきましては、具体的にご説明することはこれまでも控えさせていただいているところでございまして、様々な在日朝鮮人の地位に関して、北朝鮮側から関心が表明されている。ところであるとは承知しております。文化財の問題におきましては、双方に存在する文化財の問題であると承知しております。

有田芳生議員
日朝交渉の中で具体的に協議してるじゃないですか。まあ、朝鮮総連の問題だけではなくて、頷いていらっしゃる。なんで言えないんですか?
船越アジア大洋州局長
まさに在日朝鮮人の地位に関する問題ということで、様々な協議をしているというところでございます。

有田芳生議員
してんのに、なんで拉致特別委員会で発言できないんですか?
名越アジア大洋州局長
まさに日朝平壌宣言に基づきまして、これまで様々な協議というのをさせていただいたところでございますが、その協議の具体的な内容については、これまでも必ずしもすべてお答え申し上げているところではないと承知しております。

有田芳生議員
ホームページ見たら出てませんか?例えば、北朝鮮の立場から言えば、被爆者の問題だってあるわけでしょう。だから、彼らの言う慰安婦問題だってあるわけでしょ?そういう問題を協議しようっていうことじゃないんですか?
船越アジア大洋州局長
繰り返して恐縮でございますが、ここで在日朝鮮人の地位に関する問題というのが、どういうものがあるかということにつきまして、具体的に北朝鮮とどういう話をしているかにつきまして、お答えすることは差し控えさせていただきたいと存じます。

有田芳生議員
出てますから見てください。2018年の8月22日労働新聞。北朝鮮の新聞ですけれども。日本は過去の清算をしなければならない。日本は過去の清算なしには一歩も未来に進めないということをはっきり知らなければならないと。だから、過去の清算っていうのは、日朝平壌宣言に基づいて、今後交渉を進めていくためには具体的に解決しなければいけない問題がいっぱいあるわけですよね。頷いていらっしゃるからわかってらっしゃるんだけど、なんで答えられないのかよく分かんないんだけれども、もういいです。同じ回答いただいてもしょうがないんで。じゃこれ質問通告していないんですけど、外務大臣と拉致担当大臣、クガヨシコさんっていう名前聞いたことありますか?通告出してないから、率直にゆってください。
外務大臣
報道等でですね、お名前を聞いた記憶はあるような気がいたしますが、ちょっと突然だったんで確認できておりません。
野国務大臣
私も確認できておりません。

有田芳生議員
これ私は参議院予算委員会で質問しただけなんでご存じないのは当然ですし、報道もされませんから、ああ、ご存じなくて当たり前だと思います。で、これをなぜ今、お聞きをするかというと。警察庁。クガヨシコさんというお名前聞いたことありますか?
警察庁長官官房森本審議官
お答えします。警察におきましても拉致問題の解決におきまして、鋭意努力操作をしておるところでございます。しかしながら、警察における情報収集や捜査調査の個別的、具体的中身につきましては、これは明らかにいたしました場合、今後の警察活動に支障を及ぼす恐れがございますので、お答えを差し控えさせて。いただきたいと思っております。まあ警察といたし、ましては引き続き拉致容疑事案の関連情報の収集捜査調査に全力を挙げてまいります。

有田芳生議員
拉致被害者五人が2002年の10月15日に帰国を果たされました。彼らは北朝鮮のショウタイショウでずっと暮らしていたんだけれども、地村保志さん、(●●フケイ?)さんが暮らしていた時、三面鏡の扉を開けると紙が貼ってあって、それを剥がしてみたら?私は日本からやってきた。日本の茶道から新潟県佐渡からやってきたクガヨシコと言います、家族関係もいろいろ書いてて、これは何だろうかって。当時2000年の初めから4年にかけて政府が帰国された拉致被害者当人から聞き取りを行って、そのとき地村(●●フケイ?)さんはそう証言してるんですよね。で、政府は。当時の拉致家族支援室。から警察庁も含めてそういう情報を共有して、このクガヨシコさんについては調べなきゃいけない。お調べになってんでしょう?警察庁はこの佐渡のクガヨシコさんという方がいらっしゃったかどうかは?
警察庁長官官房森本審議官
先ほどの答弁と繰り返しになる部分がございまして恐縮ですけれども、警察における捜査調査の個別具体的な内容につきましては、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。

有田芳生議員
もう18年経ってるんですよ。私の評価を先に言ってしまえば、このクガヨシコさんということ方は、曽我ひとみさんのお母様の曽我ミヨシさんだろうと推測しております。蘇我、クガ、三好、貴子。佐渡出身。でこの女性は北朝鮮で韓国人とそのご結婚されるんだけれども、日本政府がどこまで追求されているかわかりませんけれども、こういった問題がまだまだあるんですということをお伝えをしても、かなり省略しなければいけないです。一番大事な問題お聞きします。外務大臣と拉致担当大臣にお聞きします。安倍政権は拉致問題は最重要課題だと位置付けられました。例えば2012年の12月28日、拉致被害者家族および救う会の皆さんに安倍元総理は「私の時代に拉致問題を完全解決する」と公約されました。一次2次含めて9年近い政権の中で全く生還者おりません。なぜ失敗したんですか?
外務大臣
安倍政権においての拉致問題に係る取組の評価、これについて一概に申し上げることは差し控えたいと思いますが、安倍政権においては拉致問題を政権の最重要課題と位置づけ、さまざまな取り組みが行われたと承知しております。例えば、北朝鮮に対して影響力を有する各国と緊密に連携し。日本側からの要請に応える形で、トランプ当時の米国、大統領習近平中国国家主席ムン・ジェイン韓国大統領のそれぞれから金正恩委員長に対して、わが国の立場を直接伝えてきてもらうなどしたと承知をしております。詳細は今後の交渉に影響を及ぼす為、恐れがあるために明らかにすることは差し控えたいわけですが、同時に我が国自身自主的な取り組みを進めてきており、北朝鮮に対してさまざまな働きかけを行ってきたと承知をしております。

有田芳生議員
もう時間が来ますので、さらに大事なことをお聞きをしておきます。2017年安倍晋三元総理は国連演説をおこないました。そして、その翌日に従河野太郎当時の外務大臣も大学で講演をやりました。そのポイントを教えてください。
船越アジア大洋州局長
お尋ねの2017年の国連総会演説におきまして、安倍総理北朝鮮による挑発行為が縦続けていた動静も踏まえまして、北朝鮮に対して圧力をかけつつ挑発を止めるべく国際社会が連帯すべきであると訴えた。上で北朝鮮をめぐる諸懸案が解決した先に、北朝鮮の明るい未来がある旨を指摘するなどをされたと承知しております。また、ご質問いただきました。当時の河野外務大臣アメリカのコロンビア大学で行いました。圧力の強化に言及した上で国際社会に対し拉致問題の解決に向けた取り組みを倍加するよう訴えるなどしたと承知をしております。

有田芳生議員
違うんです。一番大事なところありません。安倍総理は当時対話と圧力じゃなくて、圧力一辺倒の演説をされた。河野外務大臣は何を言ったかっていうと、今あえておっしゃらなかったんだと思うけど、国際社会に対して北朝鮮と断交せよと言うことを主張したんです。そしてそれが2017年9月、そして2018年の2月には、北朝鮮側は安倍政権相手にせずっていう最終結論出してるんです。だからそれ以降、日朝交渉は進まないんですよ。外務大臣お聞きします。この当時、大臣がおっしゃったように、北朝鮮との断交を国際社会に求めるんですか?
外務大臣
日朝平壌宣言に基づきまして、拉致核ミサイルという諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化の実現を目指すと言うのが、我が国の一貫した対北朝鮮外交の基本方針です。具体的な対応については先ほど申し上げましたが、何が最も効果的かをいう観点から不断に検討してきており、対話一辺倒ではなく圧力一辺倒でもないこの姿勢は変わらないと言うふうに申し上げておきたいと思います。

有田芳生議員
一言で言うならば、安倍政権の官邸外交が失敗したんです。ですから、外務省の蓄積されたノウハウに基づいて日朝交渉切り開いていただきたいということをお伝えしまして、質問終わります。